腰痛の理学療法、運動療法を行っております。
マッケンジー(McKenzie)運動療法(整形外科プライマリケアハンドブック、南江堂より)
■腰痛
急性の腰痛の治療のため数日間はできるだけ安静が必要です。
内服薬や外用薬(シップ、塗り薬) などの薬物療法は急性期に効果的です、
慢性期では、理学療法や外用薬が中心となります。
下肢にしびれやだるさを伴う場合は、静脈内の注射を行います。
圧迫して痛い点があれば、局所に麻酔薬と神経の炎症を治める薬の注射をする場合もあります。
理学療法としては、通院して行う電気を使った様々な器械を使って暖めたり炎症をおさえたりするものと、自宅で行う運動療法があります。
当院では、超短波のよる温熱治療、干渉波治療器による刺激療法に加え、最近ではプロのスポーツ選手がよく使うスーパーライザーによる光線療法を導入いたしました。
また従来からのマッサージ療法も行っております。
運動療法として以前からよく行われてきた腰痛体操に変わり、最近注目されているのがマッケンジー運動療法です。
マッケンジー(McKenzie)運動療法
1)お腹を下にして(うつ伏せ)、5分間寝転びます。これが痛くてできないときは以後の運動もしないでください。
2)その後痛くない範囲で、5分から10分かけて少しずつ背中を伸ばしていきます。胸や腕の下に大きな タオルや座布団などを少しずつ入れていくと良いでしょう。上半身が起きるベッドがあれば、理想的です。痛くない範囲で、少しずつ伸ばしていくことが大切です。急に伸ばしては決していけません。
3)最高で30度から40度まで伸ばしますが、痛みがあれば少し戻してください。痛くなく伸ばせる限界の角度の位置で10分程度維持します。
4)またゆっくりと(2,3分かけて)タオルや座布団などを取り除いて、元のうつ伏せに戻していきます。くれぐれも一気にはもどさないでください。
5)痛みが改善してくれば、1日数回の頻度で、自分で手をついて、図2のように伸ばし、1分間維持しましょう。この回数を徐々に増やしていきましょう。治療のためには1日50回以上を目標にがんばりましょう。
性腰痛の場合は必ず1)から、少し改善してきた場合は2)から始めてください。慢性で痛みがひどくなければ、5)からやり始めてもかまいません。